一般社団法人 地域創造

アーツセンター情報

近畿

 

●奈良県大和郡山市

やまと郡山城ホール

〒639-1160 大和郡山市北郡山町211-3
Tel. 0743-54-8000 天津健一

 

◎6月1日オープン

 

arts-1.jpg

 

 老朽化した文化センターを建て替える形で、市の中心部、郡山城址のすぐ近くに整備。ホールのほか、施設内に市立図書館、敷地内に市立武道場がある。最大の特色は県内唯一、関西圏でも数少ない走行式音響反射板。軽量な吊り込み式の反射板とは異なり、通常の壁面の反射板と変わらない優れた音響効果を発揮。舞台背後のこの反射板をスライドさせることにより、多目的ホールでありながら、シューボックス形式のコンサートホールと同じ空間をつくり出すことができる。また、オープンに合わせ、受付や案内を担当するボランティア、「ホールサポーター」を募集。受付初日の昼には既に定員を超える申し込みがあり、市民の関心の高さが伺える。今年度の自主事業は主に音楽系を中心に展開。ホールの性能を十分に生かし、特色をアピールしていく。

[オープニング事業]ギドン・クレーメルとクレメラータ・バルティカ公演(室内楽)
[施設概要]多目的ホール(プロセニアム形式1013席~コンサートホール形式840席)、小ホール(311席)、レセプションホール(218m2)、スタジオ2、展示室(180m2)、会議室3、図書館
[設置者]大和郡山市
[運営者]財団法人大和郡山市文化体育振興公社
[設計者]株式会社松田平田設計

 

九州・沖縄

 

●大分県東国東広域連合

くにさき総合文化センター(アストくにさき)

〒873-0503 東国東郡国東町大字鶴川160-2
Tel. 0978-73-0101 松井正

 

◎7月1日オープン

 

arts-2.jpg

 

 東国東郡5町村の文化と交流の拠点として広域連合が設置者となり国東町中心部に整備。農村環境改善センター、図書館、商工会館から成る複合施設。メインのアストホールは多目的ホール。2階、3階席は棚田をイメージしたバルコニー状になっていて、ガウディのカサ・ミラを思わせるユニークなデザインが特徴的。地域の伝統芸能祭でオープニングを飾り、今後、クラシックコンサートをはじめ、発表会、演芸などさまざまなイベントを展開する。

[オープニング事業]東国東民俗芸能祭
[施設概要]大ホール(735席)、マルチホール(200人)、会議室2、スタジオ1、ギャラリー(60m2)、図書館1
[設置者]東国東広域連合(国見町、姫島村、国東町、武蔵町、安岐町)
[運営者]くにさき文化振興財団
[設計者]株式会社新居千秋都市建築設計

 

●市民の声が反映されて生まれた文化活動拠点~名古屋市緑文化小劇場

 

arts-3.jpg

 

 名古屋市が各区に整備を進める小劇場で、9カ所目。ホールのある緑区は市東南部に位置し、急速に都市化の進んだ地域。10年前に音楽活動をしている住民の間でホール建設運動がおこり、以後、企業経営者や舞台関係者など多彩な市民を巻き込んで組織化、市と話し合いを続けた。行政も建設途中で設計を変更するなど対応し、地域の要望に沿ったホールが実現。

 市民組織はそのままオープニング事業の実行委員会となり、市公式イベントを実施したほか、コンサートや邦楽舞踊など独自イベントを企画。資金集めから出演交渉などすべてを手がけた。地元の祭りに登場する伝説の生き物をモチーフにした音楽舞踏劇『鳴海潟物語 猩々』では、出演者をオーディションで募集。区在住の演出家から裏方まで地域が一体となって舞台をつくり上げ成功を収めた。

 厳しい財政状況の元、ホールの自主企画は年間数本に限定されるため、今後どう市民に活用してもらうかが大きな課題。「地域にはさまざまな人材の芽があり、仕組みさえあればみんな何かしたいと考えている」(実行委員)という状況の中、ホールでは、建設を機に立ち上がった市民組織やネットワークを一過性のものとせず、協力し合い、地域に根ざした文化活動の拠点づくりをしていきたいと考えている。

●緑文化小劇場

[オープン日]6月13日
[所在地]〒458-0004 名古屋市緑区乗鞍2-223-1 Tel. 052-879-6006
[設置者]名古屋市
[運営者]財団法人名古屋市文化振興事業団
[設計者]中日設計株式会社
[施設概要]ホール(450席)、練習室1
[オープニング事業]『鳴海潟物語 猩々(しょうじょう)』

カテゴリー