北海道・東北
●岩手県種市町
種市町文化会館(セシリアホール)
〒028-7913 九戸郡種市町(たねいちまち)第24地割124-3
Tel. 0194-65-5411 小子内利久
◎5月14日オープン
町民の鑑賞機会の充実と、文化活動の発表の場として整備された町内初の本格的文化会館。太平洋に面した“海の町”にちなんだ、箱船をイメージした外観が特徴。バルコニー席を備えた音楽向きの多目的ホールと、平土間のコミュニティホールを有する。今年は、クラシックの招聘公演をはじめ、音楽、演劇を中心とした鑑賞型の自主事業を実施予定。
[オープニング事業]船村徹コンサート(5月14日)
[施設概要]大ホール844席、コミュニティホール(330.07m2)、創作室、サークル室、研修室(2室)、講座室(2室)、楽屋(4室)、練習室、情報プラザ
[設置者]種市町
[運営者]種市町教育委員会
[設計者]佐藤総合計画
●岩手県大東町
大東町コミュニティセンター(室蓬ホール)
〒029-0523 磐井郡大東町(だいとうまち)摺沢字街道下25-3
Tel. 0191-75-2229 千葉尚
◎4月1日オープン
JR大船渡線摺沢駅の改修に合わせ、駅舎に併設する形でホールと公民館を整備。交通アクセスの良さを生かし、地域住民の文化の拠点・発信を目指す。ホールは、ロールバック式の客席により、平土間としても使用可能の多目的ホール。オープニング事業の一環として、延べ200人が関わった町民参加劇を上演。約1年間の準備期間を経て、スタッフ・キャストから脚本・音楽・舞台制作まですべて町民の手づくりで行った。
[オープニング事業]町民劇場「心つなぎ夢つなぎ~だれかがだれかのために~」(6月3日、4日)、東京多摩交響楽団コンサート(6月28日)ほか
[施設概要]多目的ホール600席、和室(2室)、研修室(2室)、楽屋(2室)、調理実習室ほか
[設置者]大東町
[運営者]大東町教育委員会
[設計者]鉄建建設
●市民に“顔なじみの文化”拠点を目指す~パティオ池鯉鮒(ちりゅう)~
7月25日、愛知県知立市が総工費約78億5000万円をかけて建設していた文化会館「パティオ池鯉鮒(ちりゅう)」がオープンした。芸術総監督の起用、本格的なホールボランティアの導入など運営面でも話題を集めそうだ。
◎練習場機能の充実
建物は、鉄筋コンクリートの地上4階地下1階で、大小ホールを中心に、リハーサル室、ワークショップルーム、ギャラリーなどを備えた総合文化施設となっている。プロセニアム形式の大ホールは、オーケストラピットを有し、本格的な音楽、バレエから演劇まで対応。一方、293席の小ホールは、市民の日頃の練習や発表の場として活用する。リハーサル室、ワークショップルームなど練習場機能も充実していて、それを生かし、10月からは練習と発表をリンクさせた講座形式の事業「シアター・カレッジ」をスタートさせる計画だ。
◎“顔なじみの文化”
館の管理・運営は、昨年秋に設立された「ちりゅう芸術創造協会」が担う。その理事長兼初代の芸術総監督として、愛知県出身の元NHKプロデューサー、伊豫田静弘氏が起用された。氏のキーワードが“顔なじみの文化”。自主企画事業のプロデュースから、会館ボランティアの研修まで目配りする。
その会館の“顔”として、活動することになるのがホール支援ボランティア組織「パティオ・ウェーブ」。現在80名。昨年夏から研修を受け、現在はフロント、広報、企画・制作、舞台技術、舞台美術の5セクションに分かれ、各セクション担当の協会職員のもと実習を積んでいる。今後、協会と連携しさまざまな事業を企画・実施する予定となっており、今後の活動が注目される。
●知立市文化会館(パティオ池鯉鮒)
〒472-0026 知立市上重原町間瀬口9
Tel. 0566-83-8100 永井聡子
[オープニング]市民劇『舞え!炎の陰に~人形お七光陰譜より~』(9月24日)、文楽協会特別公演(9月30日)、朗読劇シリーズほか
[施設概要]大ホール1004席、小ホール293席、ワークショップ、講義室、リハーサル室(4室)、和室練習室、工芸室、情報ロビーほか
[設置者]知立市
[運営者]ちりゅう芸術創造協会
[設計者]株式会社日建設計