一般社団法人 地域創造

アーツセンター情報

北海道・東北

 

●久慈市文化会館(アンバーホール)(岩手県久慈市)

 

〒028-0051 久慈市川崎町17-1
Tel. 0194-52-2700 [担当]末崎順一
99年2月3日オープン
市民会館の老朽化に伴い久慈川と長内川の合流部のほとりに建設された文化施設。高さ43mの円錐形のエントランス棟は全面ガラス張り。波形屋根のシアター棟には、オーケストラピットを備えた音響重視の大ホールと演劇、音楽発表会、映画などに利用できる小ホールを設置。館長兼芸術監督に江戸京子氏が就任し、ホール運営をリードする。まずは音楽が市民の日常生活の一部となるように、市内の小中学生をホールに招いて、音楽の楽しみ方をレクチャーするコンサートを計画中。また、地元の音楽活動のレベルアップのために、ワークショップ開催も検討している。

 

[オープニング事業]読売日響オープニングコンサート(2月3日)
[施設概要]大ホール(1178席)、小ホール(351席)、展示室、練習室、視聴覚室、会議室
[設置・運営者]久慈市
[設計者]黒川紀章建築都市設計事務所

 

北陸・中部

 

●音羽町文化ホール(愛知県音羽町)

 

〒441-0292 宝飯郡音羽町(おとわちょう)大字赤坂字松本250
Tel. 0533-88-8000 [担当]山西宣好
99年1月12日オープン
町庁舎の老朽化を契機に建設された複合施設。町庁舎と文化ホールが入る。文化ホールは、音楽を中心とした舞台芸術の鑑賞のほか、町民の各種文化活動の発表の場として積極的に活用。1階可動席を収納して展覧会などにも対応。町民によるホールを目指して、ボランティアの募集も予定している。

 

[オープニング事業]三遊亭円楽独演会&和太鼓集団志多ら(1月31日)
[施設概要]文化ホール(335席)、楽屋2、大会議室、会議室2、和室
[設置・運営者]音羽町
[設計者]久米設計

 

近 畿

 

●なら100年会館(奈良県奈良市)

 

〒630-8121 奈良市三条宮町7-1
Tel. 0742-34-0100 [担当]駒田文雄
98年2月1日オープン
市制100周年記念としてJR奈良駅西側に国際建築設計競技により誕生した文化施設。濃鼠色の瓦状タイルに包まれた楕円形の外観が特徴。大ホールは、35面マルチビジョンを設置し、可動席によりステージが8通りに変化。音楽、演劇、古典芸能のほか、国際会議にも対応。中ホールは、三方の壁面が二重ガラス張り構造で、生音の響きを重視した設計。ブーニンがオープニングで弾いたピアノ名器「スタンウェイ」を市民に開放するなど、市民に親しまれるホールに努める。また、幅広いジャンルの舞台芸術と出合える場となるように、年間15本前後の自主企画事業を予定。

 

[オープニング事業]スタニスラフ・ブーニン オープニングリサイタル(2月1日)
[施設概要]大ホール(1720席)、中ホール(446席)、小ホール(100席)、会議室
[設置者]奈良市
[運営者]財団法人奈良市文化振興センター
[設計者]磯崎新アトリエ

 

九州・沖縄

 

●大分市美術館(大分県大分市)

 

〒870-0835 大分市大字上野865
Tel. 097-554-5800 [担当]永松・溝口
99年2月17日オープン
大分市街が一望できる上野丘公園内の美術館。周辺の起伏や自然環境との調和に配慮した設計。常設展示棟と企画展示棟からなる。所蔵作品は近世絵画から現代美術までの約千点。田能村竹田や山辰雄など大分ゆかりの作家の作品を常設展示室で公開。企画展示室では年7~8回の特別展の開催を予定。美術館への理解を深めようと開館記念展会期中の約1カ月は市民の入場を無料とした。また、市内の小中学生であれば常設展をいつでも無料で観覧できる。今後、子どもを対象としたワークショップやハイビジョンによる鑑賞講座などを計画しており、美術館を多様に活用してもらう。

 

[オープニング事業]開館記念展「田能村竹田と上方文化ー絵画に見るー」(2月17日~3月22日)
[施設概要]常設展示室4、企画展示室2、研修室、ハイビジョンホール(81席)、図書コーナー
[設置・運営者]大分市
[設計者]内井昭蔵建築設計事務所

 

トピックス

シアター・オリンピックス開催迫る、静岡の大型複合施設“グランシップ”出航!

 

●新しい静岡の顔

 

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 JR静岡駅から電車で3分、昨年10月開業のJR東静岡駅南口を降りると、目の前に巨大な建造物が現れる。3月13日にオープンしたばかりの静岡県コンベンションアーツセンター、愛称“グランシップ”である。これは、県が総事業費約700億円の巨費を投じた国際コンベンション施設と文化ホールの複合施設で、静岡県文化財団が運営する大ホール、中ホール、国際会議場等と財団法人静岡県舞台芸術センターが運営する静岡芸術劇場が入る。

 

 旧国鉄跡地を東静岡都市拠点整備地区として開発した最初の施設で、新駅を中心とした文化的新都市構想の中核に位置するもの。磯崎新氏による設計は船をイメージした外観で、アリーナ型の大ホールは天井高約58メートル、西側の大扉が開閉可能な構造となっていて、外の広場と一体的に利用できるなど特徴ある空間となっている。

 

 県文化財団では、自主企画を初年度に15本程度、次年度以降は25本以上計画しており、積極的な自主事業運営を行う。オープニングは、「出会いと交流~夢・創造~」をテーマにした総合イベント「しずおか創造ルネサンス '99」。中でも南條史生氏によるグランシップをギャラリーに見立てたスケールの大きい“バルーン(風船)”の現代美術展「バルーンアートフェスティバル」は注目だ。

 

●舞台芸術センターの拠点施設完備

 

 グランシップの東側に位置するのが、鈴木忠志氏が芸術総監督を務める財団法人静岡県舞台芸術センターの企画制作する作品を発表する静岡芸術劇場である。日本平にある静岡県舞台芸術公園と並ぶ財団専用施設で、舞台芸術の創造、人材育成を図る舞台芸術公園での活動と連携して、静岡から国内外に向けて文化を発信していく方針だ。11年度は、シアター・オリンピックスでの公演のほか、10月頃から毎週末の日替わり公演を芸術劇場において3カ月間にわたってロングランする計画である。

 

●シアター・オリンピックスがやってくる

 

 このグランシップと舞台芸術公園をメイン会場に4月16日から約2カ月間にわたって催されるのが、舞台芸術の世界祭典「第2回シアター・オリンピックス」である(スケジュールは右表のとおり)。県民が文化に親しみ、豊かな感性を育むとともに、静岡を国際的な芸術の拠点にするために県が誘致したもので、テーマは「CREATING HOPE~希望への貌(かたち)」。シアター・オリンピックスは、ギリシアの演出家テオドロス・テルゾプロス氏の提唱で、世界8カ国の演劇人により舞台芸術の創造と再生を目指して創設されたもの。今回は演劇からダンス、オペラなど世界20カ国42作品を上演するほか、ナイジェリアのノーベル文学賞作家ウォレ・ショインカ氏の講演や演劇・ダンスのワーショップなどもある。

 

●静岡県コンベンションアーツセンター(グランシップ)
◎3月13日オープン
〒422-8005 静岡市池田79-4
Tel. 054-203-5714 鈴木秀典(文化財団)
Tel. 054-203-5730 重政良恵(舞台芸術センター)
[オープニング事業]しずおか創造ルネサンス '99(3月20日~4月25日)
[施設概要]大ホール・海(4626席)、中ホール・大地(1209席)、静岡芸術劇場(401席)、会議ホール・風(500席)、交流ホール、会議室19、展示ギャラリー3、映像ホール(99席)、リハーサル室、練習室4
[設置者]静岡県
[運営者]静岡県文化財団、財団法人静岡県舞台芸術センター
[設計者]磯崎新アトリエ

 

●第2回シアター・オリンピックス
[主催者]第2回シアター・オリンピックス実行委員会
[芸術監督]鈴木忠志
[開催期間]4月16日~6月13日
[開催会場]静岡県舞台芸術公園 野外劇場「有度」・屋内ホール「楕円堂」、グランシップ 中ホール・静岡芸術劇場、県内13市町の公共ホール等
[問い合わせ]主催者事務局 Tel. 054-202-2813

 

●シアター・オリンピックス 公演スケジュール表

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