一般社団法人 地域創造

「公共ホール音楽活性化事業」開催ホール募集

「公共ホール音楽活性化事業(愛称:音楽ホールComiComi工房プロジェクト)」
開催ホールの募集スタート

 

 財団法人地域創造では、平成11年度も公共ホール音楽活性化事業を実施します。この事業に関心をお持ちのホールなどは、事業概要や演奏家のプロフィールなどの詳細な資料を送付いたしますので、お問い合わせ下さい。なお、申し込み締め切りは11月27日(金)です。積極的な参加をお待ちしております。

 

 

◎公共ホール音楽活性化事業とは

 

 公共ホール音楽活性化事業は、地域においてクラシック音楽を身近なものとするため、演奏家を公共ホールなどに派遣し、地域と共催で地域との交流を図るプログラム(ワークショップや出前ミニ・コンサートなど)とコンサートを実施するというものです。

 

 

◎コーディネーターによるサポート

 

 公演費用の支援のみならず、企画制作の面で、現役のプロデューサーなどの専門家がコーディネーターとして、開催ホールをバックアップします。
コーディネーターには、音楽だけでなく演劇の専門家も迎え、多様なプログラムの可能性を地域の担当者とともに探ります。

 

 

◎全体研修会の開催

 

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 その一環として、事業実施前に、開催ホールの担当者を対象とした「全体研修会」を開催します。今年度は、7月28~29日の2日間、東京・青山のこどもの城で開催されました。

 

 今回の研修会では、各地の公演事例や教育普及活動の先進国であるアメリカの地域活動などをビデオなどを使って紹介したほか、企画・制作にあたっての手法の解説など実践的な研修が実施されました。また、企画担当者が集めた地域の情報をもとに、相談や質問を受ける個別面談も行われました。

 

 コーディネーターの児玉真さんは、この事業について「観客も演奏家もお互い満足できるようなコンサートにするためには、地域を巻き込んだ仕掛けづくりが重要。そのためには、ホールの企画担当者が地域を知り、演奏家を理解し、協力を得て事業を進めることが大切です。その際、コーディネーターを「『助っ人』として活用して欲しい」と説明してくれました。

 

 このほか、研修会には、この事業に協力する新進のアーティストも参加し、ミニコンサートや参加者との交流会が開催されました。

 

 自らも演奏家である室住素子さんをナビゲーター役として進行した「アーティストに聞いてみる」では、各アーティストがコメントをはさみながら演奏。その後に参加者との質疑応答。参加者のみなさんは、直にアーティストの演奏や人柄に触れることができ、事前に実際の公演をかなりイメージすることができたのではないでしょうか。

 

 

◎地域での具体例

 

 さて、この事業が実際、地域でどのように具体化されるのか。本年度の実施団体の企画を一つご紹介します。

 

 ソプラノとテノールのジョイントによる声楽の公演を実施する北海道新冠町(にいかっぷちょう)では、1日目、小学校の授業や老人福祉施設でのミニコンサート、2日目、一般住民や合唱団体などを対象とした発声方法のワークショップ、最終日に解説付きのコンサート、というように地域との交流を図る一連の仕掛けづくりを通して、コンサートに結びつけていく予定です。「クラシック音楽を日常化し、聴衆の底辺拡大、さらには、アーティストと地域とが、協働でその普及に努めるための各種プログラムを実施してみたい」と担当の堤秀文係長は話しています。

 

 今年度は北海道から九州まで全国12の団体(データ欄参照))がこの事業に取り組んでおり、早いところでは11月に公演が実施されます。お近くのみなさんはぜひ覗いてみて下さい。

 

 

●「公共ホール音楽活性化事業」概要
[主催]地方公共団体、公益法人等(都道府県・政令市を除く)
[共催]財団法人地域創造
[制作協力](社)日本クラシック音楽マネジメント協会
[実施時期]平成11年8月頃~平成12年3月
[実施会場]地域の公共ホール等
[演奏者]協力アーティストのうち、ソロから数名程度のアンサンブルまで
[支援措置]演奏家の出演料、交通費等及び関連事業、研修会開催に係る経費の一部を地域創造が負担します。
[申込締切]11月27日(金)

 

●コーディネーター
児玉真(カザルスホール・チーフプロデューサー)/箕口一美(カザルスホール・プロデューサー)/能祖將夫(青山劇場・青山円形劇場演劇プロデューサー)/室住素子(オルガニスト・杉原音楽教育研究所所長)/吉本光宏(株式会社ニッセイ基礎研究所主任研究員)/最上紀男(元・盛岡市文化振興事業団・事業担当プロデューサー)/津村卓(財団法人地域創造チーフディレクター)

 

●協力アーティスト
ピアノ(川井綾子、竹村浄子、朴久玲、中道リサ、高橋多佳子、大島妙子)/ヴァイオリン(高木和弘、田中晶子、白石禮子、川口ヱリサ)/ハープ(山崎祐介)/トランペット(辻本憲一)/フルート(岩間丈正)/声楽・ソプラノ(須藤由里、沢崎恵美、竹村佳子)・メゾ・ソプラノ(河野めぐみ)・テノール(中鉢聡、久住庄一郎)

 

●平成10年度実施団体
新冠町、(財)函館市文化・スポーツ振興財団(以上北海道)、浪岡町(青森県)、(財)浦和市文化振興事業団、(財)和光市文化振興公社(以上埼玉県)、(財)足立区コミュニティ文化・スポーツ公社(東京都)、小出郷広域事務組合(新潟県)、(財)黒部市国際文化センター(富山県)、和田山町(兵庫県)、瀬戸田町(広島県)、(財)置県百年記念香川県芸術文化振興財団(香川県)、大島町(長崎県)

 

●公共ホール音楽活性化事業に関する問い合わせ
財団法人地域創造芸術環境部
鈴田博之・海野一郎 Tel.03-5573-4064 Fax.03-5573-4060

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