一般社団法人 地域創造

アーツセンター情報

北海道・東北

●美深町文化会館COM100(北海道美深町)
 
〒098-2252 中川郡美深町(びふかちょう)字西町22
Tel. 01656-2-1744 [担当]山田猛
98年7月18日オープン
ホール、図書室、郷土資料室などからなる生涯学習機能も備えた複合施設。「COM100」とは、「施設に来る(Come)」「ふれあう(Communication)」「歓迎する(Welcome)」に共通する部分の「COM」と、町の開基100年の意味を合わせた名称。文化ホールは、音楽、講演、映画などに利用可能な多目的ホール。こけら落としとして、町民参加の町民歌謡フェスティバルを実施。住民や地元文化団体に気軽に利用してもらえる場としてホールを活用していく。
 
[オープニング事業]町民歌謡フェスティバル(7月22日)
[施設概要]文化ホール(450席)、小ホール(200席)、控室3
[設置・運営者]美深町
[設計者]山下設計 北海道支社

 

近 畿

●柏原市民文化会館(リビエールホール)(大阪府柏原市)
 
〒582-8555 柏原市安堂町1-60
Tel. 0729-72-6681 [担当]井上昇
98年7月21日オープン
大和川のほとりに建てられた文化施設。外観は川面に映える方舟をイメージ。大ホールは、プロセニアム形式の多目的ホール。小ホールは、クラシックコンサート主体の多目的型。大ホール前のホワイエは、総ガラス張りの壁に3方を囲まれ、休憩時には周囲の景色を満喫できる。市民無料招待で大阪センチュリー交響楽団によるオープニング記念コンサートを実施。音楽、演劇などの幅広いジャンルの公演を市民に提供するとともに、文化活動の発表の場としても積極的に利用していく。
 
[オープニング事業]大阪センチュリー交響楽団コンサート(7月21日)
[施設概要]大ホール(1175席)、小ホール(281席)、レセプションホール、練習室2、楽屋8
[設置・運営者]柏原市
[設計者]大建設計

 

九州・沖縄

●大村市体育文化センター(シーハットおおむら)(長崎県大村市)
 
〒856-0836 大村市幸町25-33
Tel. 0957-20-7200 [担当]藤崎澄雄
98年7月28日オープン
教養文化棟とスポーツ棟からなる公民館機能も備えた複合施設。屋根が波形で統一されており、帽子にも似た外観が特徴。教養文化棟のホールは、音楽主体の多目的タイプ。スポーツ棟のメインアリーナは、コンサートやメッセにも対応可能で最大5000席を確保。今後、幅広いジャンルの公演を市民に提供するとともに、友の会を主体とした市民参加システムの導入も予定。イメージソング『おおきな帽子』が発売され、館内でも常時流している。
 
[オープニング事業]オープン記念式典、郷土芸能披露(7月28日)
[施設概要]さくらホール(500席)、リハーサル室2、楽屋4
[設置者]大村市
[運営者]財団法人大村市振興公社
[設計者]梓設計九州支社

 

クローズアップ

今回は、この夏から秋に開館する話題の施設をクローズアップして活動内容などをご紹介します。

 

●滋賀県立芸術劇場「びわ湖ホール」

 

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 全面ガラス張りのホワイエからは琵琶湖の大パノラマが一望できる。若杉弘を芸術監督に迎え、西日本初の本格的なオペラハウスとして構想。専属声楽アンサンブル(現在13名)の設立、年間70~80ステージの自主事業など、ソフト事業に果敢に取り組む。特にオペラ事業では、新しいオペラの発信を目指す年1回のプロデュース公演(総監督・指揮若杉弘)を目玉に、海外歌劇団公演、青少年向けプログラム(コンサートとオペラ劇場)、専属アンサンブルの定期公演などを実施。また、その他のジャンルは、民間からプロデューサー(津村卓、楠瀬寿賀子)を登用し、彼らのネットワークを活かした集客力のある事業を展開。演劇・舞踊・ミュージカルでは、大作を中心にしたメジャーなプログラムで、近府県からの動員を図る。小ホールではクラシックを中心にした普及型の催しをシリーズ化して実施。このほか、広報マンとして市民の協力を仰ぐ「劇場サポーター制度」(定員100名)、夏のフェスティバルなど、民間のマーケティング力と公の安定した資金力が合わさった多岐にわたる取り組みで、その成否が注目される。

 

 

●滋賀県立芸術劇場「びわ湖ホール」

 

◎9月5日オープン
〒520-0806 滋賀県大津市打出浜15-1 Tel. 077-523-7140 柳本宜伸
[オープニング事業]オープニング・ガラ(9月5日)、ボローニャ歌劇場(9月25日~)、県民オペラ マスネ作曲『シンデレラ』(11月21日、22日)、プロデュース・オペラ『ドン・カルロ』(99年1月16日、17日)、『NINAGAWA・マクベス』(10月24日~)、青少年シリーズ(シンフォニーホール10月3日、オペラ劇場99年2月13日・3月13日)ほか
[施設概要]大ホール(1848席)、中ホール(804席)、小ホール(323席)ほか
[設置者]滋賀県
[運営者]財団法人びわ湖ホール
[設計者]佐藤総合計画

 

 

●長久手町文化の家

 

 町民による芸術文化の創造、交流、共有を目的に、町民が集う「家」として整備された総合文化施設。大小2つのホールのほか、各種専門練習室、生活工房などからなる芸術創造空間「アートリビング」を備える。「アートリビング」などでの町民の文化活動をバックアップするため、15名の職員(内企画・技術専門職員4名)に加え、『創造スタッフ』として若手の芸術家や研究者7名と契約。週8時間文化の家に勤務、講座やワークショップの指導、利用者へのアドバイスを中心に事業をサポートする。自主事業の核として、昨年10月、公募による町民主体の劇団と合唱団を結成。専門家による継続的な指導を行い、オープニング事業の中でデビュー公演を行う。将来的には、町民オペラの公演も計画している。また、長久手にある愛知県立芸術大学や地元芸術家との提携事業も積極的に展開する。

 

 

●長久手町文化の家

 

◎7月15日オープン
〒480-1131 愛知県愛知郡長久手町(ながくてちょう)大字長湫字野田農94-1
Tel.0561-61-3411 布川一重
[オープニング事業]大下久見子&セントラル愛知交響楽団公演(7月15日)、第1回長久手町地域演劇祭(8月29日~)ほか
[施設概要]森のホール(800席)、風のホール(300席)、映像ホール(100席)、練習室、生活工房、アトリエ、展示室(100m2)
[設置・運営者]長久手町
[設計者]環境造形研究所

 

 

●新潟市民芸術文化会館

 

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 質の高い鑑賞事業の提供と、より専門的な市民の発表の場として整備された音楽ホール(アリーナ形式)、演劇専用ホール、能楽堂の3つの専用ホールを備えた文化会館。運営は、市民プラザ、新潟市音楽文化会館を含め市の文化施設を一体的に管理・運営する新潟市芸術文化振興財団。市民芸術文化会館を担当する職員数は33人(内固有職員17人)。音楽、演劇、総合芸術の3分野でアドバイザリープロデューサーと契約。鑑賞型の自主事業については、各ジャンルのプロデューサーの指針のもとに事業を決定する。注目されるのは、東京交響楽団との提携による事業。年5回の定期演奏会と、子ども向け無料コンサート(市内の小学5年生を無料招待)などを実施。そのほか、東京交響楽団側の提案で、今後、学校、福祉施設への出前コンサートを予定。また、新潟市音楽文化会館などを拠点に活動が盛んな市民文化団体の支援にも力をいれ、共催という形で、会場の無料提供、指導者招聘費用の助成などを行い、活動のレベルアップを図る。

 

 

●新潟市民芸術文化会館

 

◎10月22日オープン
〒951-8132 新潟県新潟市一番堀通町3-2 Tel.025-224-5616 田代雅春
[オープニング事業]東京交響楽団披露演奏会(10月23日)、開館記念特別演奏会「カルミナ・ブラーナ」(10月24日)、キーロフ歌劇場管弦楽団演奏会(12月1日~15日4公演)
[施設概要]コンサートホール(1884席)、劇場(886席)、能楽堂(382席)、リハーサル室3室、練習室
[設置者]新潟市
[運営者]新潟市芸術文化振興財団
[設計者]長谷川逸子・建築計画工房

 

 

●秋吉台国際芸術村

 

 荒々しいカルスト台地の麓に立地する宿泊施設を備えたアーティストのための滞在型創作活動施設。建築家の磯崎新がヘリコプターで空から場所を選定。31ヘクタールの敷地内に野外劇場を備える本館棟、宿泊棟が並ぶ。プレ事業的に行われてきた「秋吉台国際20世紀音楽セミナー&フェスティバル」がよく知られているが、芸術村のオープニング事業を最後に終了。諮問機関の「アドバイザリーカウンシル」が、公募プログラムの芸術家の選考や企画のアドバイスなどを行う。また、海外のアートセンターと提携し、日本で初めて定期的なアーティストの相互受け入れを実現。自主事業の柱は、4~5日間の短期滞在型セミナー「芸術アカデミー」(年間3~4事業程度)、海外のアートセンターと協力する3~4週間滞在の「アーティスト・イン・レジデンス」事業、希望者を選考して2~3カ月の滞在制作を支援する「レジデンス活動支援」(年間国内4名、海外3名。交通費、宿泊費、制作費月3万円の支援)の3つ。

 

 

●秋吉台国際芸術村

 

◎8月11日オープン
〒754-0511 山口県美祢郡秋芳町(しゅうほうちょう)秋吉中山田50番
Tel. 08376-3-0020 辻憲行
[オープニング事業]第10回秋吉台国際20世紀音楽セミナー&フェスティバル(8月25日~)、秋吉台建築アカデミー(9月15日~)、「アーティスト・イン・レジデンス」(10月11日~)ほか [施設概要]野外劇場(1000席)、コンサートホール(300席)、パフォーマンスステージ、セミナールーム、練習室、宿泊室36室(定員100)ほか
[設置者]山口県
[運営者]山口県文化振興財団
[設計者]磯崎新アトリエ

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