一般社団法人 地域創造

講座・シンポジウム・募集等

ネットワーク・トピックス

 

●ネットワーク
オーケストラ・アンサンブル金沢とアルカディー・セヴィドフ  ピアノコンチェルトの夕べ
ジャン・ピエール=ヴァーレーズ(指揮者/仏)、アルカディー・セヴィードフ(ピアノ/ロシア)とアンサンブル金沢によるコンサート。公共ホール5館によるネットワークで実現。日程と会場は次のとおり。
5月19日/根上町総合文化会館、5月21日/西宮市民会館、5月22日/福井市文化会館、
5月23日/長岡リリックホール、5月24日/青海町きららホール
 
●トピックス
ビデオ版「少女が獨り宙に浮かぶ」発売
96年5月に高知県立美術館ホールで行われた荒木経惟(写真家)、吉増剛造(詩人)、マリリア(歌手)、梅津和時(サックス奏者)によるコラボレーション作品(高知県立美術館舞台公演シリーズVOL.4)を収録したビデオが発売された。
税込み価格5800円。
問い合わせは(株)クエスト Tel. 03-3360-3810

 

 

トピックス

 

●「アメリカ出張日記」 鉾谷かおり(さきたにかおり・ラブリーホールプロデューサー)

 

 私が所属している河内長野市のラブリーホールでは、2年に1度、市民参加による「マイタウンオペラ」を実施しています。次回は98年度に開催されますが、姉妹都市であるアメリカ・インディアナ州の大学から博士課程でオペラを学んでいる学生と指導教官を招聘して演出を依頼するプランを立てています。打ち合わせのために2月末から約1週間、アメリカに出張しました。その時の模様を日記風にご紹介したいと思います

 

>>2月28日 リッチモンド市のシビックセンターでホワイトウォーター・オペラカンパニー公演『蝶々夫人』を鑑賞。この公演は94年度マイタウンオペラの縁で、武庫川女子大学教授・堺シティオペラの益子務さんが演出に招かれ、ラブリーホール・オーディション合格者の山本真紀さん、津井田園子さんがコーラスで出演したもの。山本さん曰く、みんなが楽しむためにオペラをつくっているという現場の雰囲気がとても新鮮とのこと。

 

>>3月1日 インディアナ大学(通称IU)音楽学部の学生が出演・舞台制作、教授が指導した学生オペラ『蝶々夫人』を鑑賞。舞台費は相当なお金をかけており賛助会員からの寄付や助成金によって賄われているとか。主役級は海外からの留学生が多く、この日のバタフライは日本人の柴田依津子さん(盛岡のキャラホールが毎年行っているオペラコンクールに過去2回出場。2回目は日本代表としてウィーンの2次予選に参加)。

 

>>3月2日 インディアナポリス交響楽団のポップスコンサート鑑賞。ホール廊下に大きなキャンディボックスがあった。演奏中に喉がいがらっぽくなった時のための喉アメで自由に会場に持ち込める。

 

>>3月3日 インディアナ州ボールステイト大学訪問。マイタウンオペラのプラン提示。同大学には国際交流プログラムのための基金があり、派遣費用が負担できるとのこと。

 

>>3月4日 アメリカ有数の製薬会社訪問。同社が設立した財団はインディアナポリスオペラに多額の助成を行っている。地域の市場を知るための大切な活動とのこと。
IU訪問。マイタウンオペラのプラン提示。すぐには対処できないが興味ありとのこと。オペラ演出授業見学。

 

>>3月6日 オハイオ州シンシナティ大学音楽学部訪問し、プラン提示。有望な学生を紹介された。

 

>>3月8日 ワシントン州スポケーンにて指揮者ヤーコブ・ベルグマン氏と面会。96年度マイタウンオペラ『マクベス』の指揮が高く評価されたことを受けて次回作『椿姫』の指揮を依頼。
こうして98年度マイタウンオペラ『椿姫』は動き出しました。この事業をきっかけにして日本と海外の文化交流につながるような活動が行えればと思っています。

 

※この原稿は鉾谷さんから寄稿されたものです。これからも事業の体験談やエピソードなど、皆様からのお便りをどんどんご紹介していきたいと思います。情報担当まで原稿をお送りください。どうぞよろしくお願いします。

 

●「水の国」と「風の国」同時オープン 島根県邑智郡桜江町(さくらえちょう)

 

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 4月25日、島根県桜江町に「水の国」「風の国」という2つの公園がオープンしました。「水の国」は、江の川に接する町の東側に位置し、「風の国」は、町の西側の小高い丘の上にあります。町が10年前からスタートさせた「文化観光の町づくり」の拠点施設として整備されたものです。

 

 まず「水の国」。これは、水をテーマとした「水のミュージアム」を核とした敷地2.8ヘクタールの公園です。ミュージアムには、水の不思議な性質を利用した展示を行う「サイエンスギャラリー」と、水をテーマとした美術作品を展示する「スタジオ104」「アートギャラリー」などのスペースがあります。展示されるのは、国内外の現代美術作家の作品。主な作品を紹介すると、金昌烈(韓国)『水の国の説話』、村岡三郎『Iron Water』、遠藤利克『貯水ー天使』など。このほかにも、井戸を模した円筒の空間を音と映像で演出、螺旋状の階段を下りながら幻想的な空間を体験できる「水と音の館」、松本秋則と西雅秋の作品が展示される屋外庭園など、全館に水をテーマとした美術作品が展示される予定です。

 

 「水の国」の前を流れる江の川は、昔から氾濫を繰り返し、町の大きな悩みの種だったそうです。しかし、「治水」から「活水」へ発想の転換をしたらどうかと、10年程前に「水の文化研究会」を発足させ、さまざまな水に関する調査や機関誌「水104」の発行などを行ってきました。「水の国」もそうした活動の延長上に誕生したとのこと。

 

 一方の「風の国」は、93年に掘り当てた温泉を核とした総合公園として整備されました。広さ33ヘクタール、中国山地を望む丘の上にあり、時折強い風が吹くため名前は「風の国」。公園内には、温泉宿泊施設を核として、島根県で盛んな神楽を中心に上演する野外能楽堂「風の舞台」、陶芸や紙漉きの体験ができる「風の工房」、蘭の栽培と研究施設、スポーツ施設などを備えています。「水の国」と「風の国」、早速ゴールデンウイークに足を運んでみたらいかがでしょうか?

 

 ●水ふれあい公園「水の国」
〒699-42 島根県邑智郡桜江町大字坂本2025
Tel. 0855-93-0077 内藤尋行
◎4月25日オープン
[施設概要]サイエンスギャラリー、アートギャラリー、スタジオ、静寂の庭(屋外)ほか
[設置者]桜江町
[運営者]桜江町総合開発株式会社
[設計者]高野デザインプロデュース

 

●森林総合公園「風の国」
〒699-42 島根県邑智郡桜江町大字長谷26-96
Tel. 0855-92-0001 木梨浩一郎
◎4月25日オープン
[施設概要]温泉、スポーツ施設、研修施設、能舞台、創作工房ほか
[設置者]桜江町
[運営者]桜江町総合開発株式会社
[ホール席数]約350席(風の舞台)
[設計者]感性舎

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