関東
●宇都宮美術館(栃木県宇都宮市)
〒320 栃木県宇都宮市長岡町1077
Tel.028-643-0100 渡辺卓
97年3月23日オープン
市制100周年を記念してつくられた美術館。約26ヘクタールもの広大な「うつのみや文化の森」に囲まれた自然豊かな環境に立地。建物は景観に配慮した低層構成。3つの展示室をつなぐホール、廊下はすべてガラス壁で、外の景色が楽しめる。収蔵品は「地域と美術」「生活と美術」「環境と美術」をテーマにした、20世紀の美術が中心。マグリットの『大家族』、カンディンスキー『横切る赤』などの巨匠の作品に加えて、20世紀のデザインの流れを展観する、欧米の家具調度品やポスターなどを収集。開館記念展は、アムステルダム市立美術館コレクション展「20世紀の冒険」。また、開館にあわせて友の会とボランティアを一体化した組織を設置。ギャラリートークや広報紙の制作などを担当する。
[設置者]宇都宮市
[運営者]うつのみや文化の森
[展示スペース]1512m2
[設計者]岡田新一設計事務所
●ふなばしアンデルセン公園・子ども美術館(千葉県船橋市)
〒274 千葉県船橋市金堀町525
Tel.0474-57-6661 大野正昭
96年10月25日オープン
「子ども議会」の要望により建設された、子どもの創作活動のための美術館。施設は「パフォーマンス」「クラフト」の2ゾーンから構成。「パフォーマンスゾーン」の中心をなすワークショップ室は、ガラス屋根から自然光が入る約350平方メートルの大空間。このほか、版画、食、染織、陶芸、木、観察の6つのアトリエ、創作スタジオ、展示室、実際の木の根を観察できる「地中館」など。ワークショップ室、各アトリエ、創作スタジオでは、造形のプログラムを用意。さらに、ワークショップ室と陶芸アトリエでは、「ハンズ・オン・スペース」として、粘土から流木まで多彩な素材を使い、自由に触って遊ぶ活動を展開する。展示室のオープニングは、地元小中学生の作品展とアンデルセン童話挿絵展。
[設置者]船橋市
[運営者]船橋市公園協会
[展示スペース]224m2
[設計者]龍設計
北陸・中部
●韮山時代劇場(静岡県韮山町)
〒410-21 静岡県田方郡韮山町(にらやまちょう)四日町772
Tel.0559-49-8600(4月1日以降)
問い合わせ:韮山町地域振興課 Tel. 0559-49-6801 吉村正信
97年3月30日オープン
駅に隣接してつくられた複合施設。長方形の敷地に、多目的の大ホール、リハーサル室、映像ホール、図書館を連続して配置。それをペデストリアンデッキなどで結ぶユニークな構造。デッキ上からは富士山を望める。多目的の大ホールは、舞台の背が開閉。外の景色を取り込むことが可能。畳の桟敷席も有する。ソフト運営については、町民組織「韮山まちづくり会議」などで検討。地域の文化遺産を活用した事業を展開する方針。柿落としは、1年以上前から準備を重ねてきたオリジナルの町民オペラ『頼朝』。出演者だけでなく、衣裳、美術、照明、広報なども町民参加で実施する。今後も『北条早雲』『江川坦庵』など地元に縁のある人物の創作劇をつくっていく。
[設置者]韮山町
[運営者]韮山町
[ホール席数]660席(大ホール)/最大120席(映像ホール)
[設計者]象設計集団
近 畿
●ひこね市文化プラザ(滋賀県彦根市)
〒522 滋賀県彦根市野瀬町187-4
Tel.0749-26-8601 山田茂生
97年2月11日オープン
3つのホールを有する文化拠点。グランドホールは、音響重視の多目的ホール。エコーホールは、シューボックス型の音楽専用ホール。メッセホールは、円形のフリーステージでさまざまな利用が可能。そのほかリハーサル室、学習情報コーナーなどに加えて、託児室を完備。すべての自主事業で託児サービスを受けられる。開館記念公演は、モントリオール交響楽団、東京シティ・バレエ団、宇崎竜童に加えて、『ガンバルひこねの音楽家たち』5回シリーズを実施。今回のために市出身・在住の音楽家を中心に結成された「エコーメモリアルオーケストラ」のコンサートなどを予定。2月~3月には「市民芸術の祭典」と銘打った市民参加事業も実施。裏方・表方・通訳・託児などの施設ボランティアも組織。
[設置者]彦根市
[運営者]彦根市文化体育振興事業団
[ホール席数]1480席(グランドホール)/346席(エコーホール)/270席(メッセホール)
[設計者]水原・和泉・戸所計画工房共同設計事務所
●アスピアやましろ(山城町総合文化センター)(京都府山城町)
〒619-02 京都府相楽郡山城町(やましろちょう)大字平尾小字前田24
Tel.0774-86-5851 今中良明
97年2月18日オープン
町制40周年を記念してつくられた、ホール、図書館、公民館の複合施設。三角縁神獣鏡が出土した椿井大塚山古墳をイメージした、前方後円墳形の建物。ホールは、1階座席が可動して平土間にも可変する多目的ホール。練習室も完備。柿落としは、森ミドリによるピアノ開きほか。3月には、三角縁神獣鏡にまつわるシンポジウムや、町民サークルと近隣の長岡京市の市民サークルが競演するジョイントコンサートを実施予定。また、開館を契機に、町民が自主的に「山城町民劇団」を結成。4月には、初舞台として町の歴史・民話を題材にしたオリジナル劇『山城民話劇~ぼくら山城探検隊』を公演する。
[設置者]山城町
[運営者]山城町公園緑化協会
[ホール席数]448席
[設計者]吉田建築事務所
●大淀町文化会館(奈良県大淀町)
〒638 奈良県吉野郡大淀町(おおよどちょう)大字桧垣本2090
問い合わせ:大淀町企画課
Tel.07475-2-5501 神薗保
97年3月28日オープン
ホールと図書館の複合施設。ホール棟のだ円形の外観が特徴。内部は、全体的に自然光を多く取り入れ、やさしさのある空間としている。多目的ホールは、音響を重視したプロセニアム形式。木材の産地であることから、側壁には杉や檜を使用。愛称は公募により決定し、開館記念式典で発表する。柿落としは、吉本新喜劇公演と伊東ゆかりのコンサート。今後も、子どもから年配者まで楽しめる自主事業を展開していく。また、オープンに向けて、照明・音響・舞台設備などの裏方ボランティア「ステージオペレーター」を募集。現在、30数名が技術講座を受講中。
[設置者]大淀町
[運営者]大淀町
[ホール席数]770席
[設計者]日建設計
九州・沖縄
●国分シビックセンター(鹿児島県国分市)
〒899-43 鹿児島県国分市中央3-45-1
問い合わせ:国分市社会教育課
Tel.0995-45-5111 細山田孝文
97年1月6日オープン
市役所と複合文化施設の合築。複合施設棟には、多目的ホールのほか、図書館、公民館、視聴覚センターが入る。多目的ホールは、音楽・講演などに使用可能。ロールバックチェアーを収納すれば平土間にも可変する。ホールの自主事業については、既存の市民会館との分担を考慮しながら今後検討。今年度設立された「国分市少年少女合唱団」の発表公演などに利用を予定している。また、市民会館と合同の友の会組織も来年度設置を目指して、現在検討中。共通エントランス奥には市民ギャラリーも設置。文化協会や公民館の講座などと連動して、常時、展示を展開する。役所の事務室を除くこれらの施設は、すべて午後9時まで一般開放する。
[設置者]国分市
[運営者]国分市
[ホール席数]最大500席
[設計者]久米設計