北海道・東北
●マナピィ・21(遠別町生涯学習センター)(北海道遠別町)
〒098-35 北海道天塩郡遠別町(えんべつちょう)字本町4丁目
Tel. 01632-7-3000 [担当]金子正輝
96年10月1日オープン
ホール、図書室、創作活動室などを併せもつ複合施設。丸みを帯びた前面が特徴。多目的ホールは、可動席を収納することにより、平土間としての利用が可能。柿落としでは、「町民文化祭」として各種のサークルの発表会を実施。その後、演歌や講演会などの自主事業を予定している。また、曜日ごとに住民の各サークルに使用日をあらかじめ割り振るシステムを実施。サークル活動の拠点施設として機能する。来年の開基100年に向け、95年度、町民による「郷土芸能創作実行委員会」を設置。新たな郷土芸能づくりに取り組んでおり、その第1弾として太鼓グループ「樹遠太鼓」を結成。11月3日の落成式では、オリジナル曲を初披露する。
[ホール席数]500席
[設計者]中原建築設計事務所
●えずこホール(仙南芸術文化センター)(宮城県大河原町)
〒989-12 宮城県柴田郡大河原町(おおがわらまち)字大谷地4-2
Tel. 0224-52-3004 [担当]水戸雅彦
96年10月26日オープン
県が建設し、仙南地域広域行政事務組合が設立した財団が運営するホール。外観は、大きな「えずこ(方言で“赤ちゃんを入れるかご”の意)」を伏せたかたち。大ホールは、音楽主体の多目的ホール。平土間ホールと屋外劇場は、ガラスサッシを開閉することにより、舞台を共用する。柿落としは、住民参加型のオープニング・ステージ。事務組合が結成した児童劇団「AZ9ジュニアアクターズ」のOBなどが出演する。その後の自主事業では、レニングラード管弦楽団、劇団こまつ座などを予定。このほか、さまざまな住民参加型事業を展開。公募による住民劇団づくり「えずこシアター」、住民の企画を経費助成、使用料免除、広報協力などで応援する「圏民企画劇場」などを実施する。
[ホール席数]802席(大ホール)/300席(平土間ホール)/300席(屋外劇場)
[設計者]日立建設設計
関 東
●かぶら文化ホール(群馬県立自然史博物館付帯ホール)(群馬県富岡市)
〒370-23 群馬県富岡市上黒岩1674-1
Tel. 0274-60-1230 [担当]石田明久
96年10月22日オープン
自然史博物館と一体整備されたホール。既存の市立美術博物館と同じ、もみじ平総合公園内に立地する。ホール外観は、大きな円筒形。多目的で、80人編成のオーケストラが演奏できる昇降式のオーケストラピットが特徴。今年度の事業は9本。オープンに向けて1年前に結成され、練習を重ねてきた「群響と第9をうたう会」が出演する「富岡第9演奏会」や、地元の合唱団も参加するコンサート「おもしろ音楽史」などを実施。ホールのPRを図るため、テレビの公開録画番組も2本予定している。ホール名称の「かぶら」は、地元を流れる鏑川に由来。
[ホール席数]1100席
[設計者]内井昭蔵建築設計事務所
中国・四国
●浜田市世界こども美術館(島根県浜田市)
〒697 島根県浜田市野原町859-1
Tel. 0855-23-8451 [担当]石本一夫
96年11月1日オープン
「海のみえる文化公園」内につくられた、子どものための美術館。曲線状のガラスの帯が壁を横切る外観は、「海に浮かぶ船」をイメージ。展示室は4室。ほかに、教育普及活動などに利用される創作室、パソコン上で描いた魚が泳ぎだすCGソフト『パソコン水族館』を備えた映像コンピュータ室をもつ。収蔵品は、ピカソ、クレー、ミロなど有名な芸術家たちの子ども心を感じさせる作品に加え、世界各国の子どもたちが描いた作品を収集。常設展に加えて、企画展も年4回程度実施。オープニングの企画展は「こどもたちのためのパウル・クレー展」。子どもたちの創造力を育てる創作活動も重視。「美術鑑賞」「創作活動」の2部構成で行う「ミュージアムスクール」など、美術教育プログラムを用意。幼稚園、小学校の団体を受け入れる。
[展示スペース]380m2
[設計者]高松伸建築設計事務所
●悠邑ふるさと会館(島根県川本町)
〒699 島根県邑智郡川本町(かわもとまち)大字川本332-15
Tel. 0855-72-0001 [担当]有田恭二
96年10月26日オープン
邑智郡の7町村が設立した一部事務組合が設置・運営する複合文化施設。横長い回廊状のエントランスは、前面ガラス張りで、眼下に広がる町並みが楽しめる。施設内容は、2つのホール、図書館、会議室など。大ホールは、音響を重視した多目的ホール。マルチホールは、平土間形式で、さまざまな利用が可能。オープニング事業は、邑智郡小中学校音楽祭やテレビの公開番組など。12月にはピアニストの小原孝を招き、公開レッスンやリサイタルを実施。また、この会館建設を契機に、住民が自主的に「文化活動応援団」を組織。今後、これらの団体などと連携をとりながら、ワークショップや住民参加事業により、郡全体の文化環境を整備していく。
[ホール席数]1000席(大ホール)/270席(マルチホール)
[設計者]新居千秋都市建築設計
●山口県立萩美術館・浦上記念館(山口県萩市)
〒758 山口県萩市平安古586-1
Tel. 0838-24-2400 [担当]村重政昭
96年10月14日オープン
萩市出身の蒐集家・浦上敏朗氏から寄贈された膨大なコレクションを中心に展示する美術館。建物は、横長の平面を基調とした、萩の景観を意識したデザイン。6つの展示室に加え、1つの作品をじっくりと鑑賞する特別展示室、展示空間にもなる茶室、教育普及活動のための講座室などを有する。収蔵品は浮世絵と東洋陶磁。浦上コレクションを核に、今後も収蔵品を増やしていく。オープニングの企画展は『蒐集家浦上敏朗の眼―館蔵名品展―』。春信、歌磨など六大浮世絵師の作品をはじめとする浮世絵、中国、朝鮮の古陶磁など、総数427点の館蔵名品を展示する。浮世絵や東洋陶磁により親しむための講座も定期的に開催予定。
[展示スペース]1236m2
[設計者]丹下健三・都市・建築設計研究所
●総合会館アイレックス(綾歌総合文化会館)(香川県綾歌町)
〒761-24 香川県綾歌郡綾歌町(あやうたちょう)栗熊西1680
Tel. 0877-86-6800 [担当]宮本博史
96年11月1日オープン
町の中心部につくられた、2つのホール、研修室、創作室などを有する複合施設。円形の大ホール棟と広場上部に懸かる大屋根が特徴。500台収容の駐車場も完備。大ホールは、プロセニアム形式の多目的ホール。1階部分の可動席を収納することにより平土間としても利用可能。小ホールは、平土間形式。屋根付きの多目的広場と一体利用することにより、1000人以上の規模のイベントにも対応。オープニング事業は、松竹新喜劇やプレ国民文化祭など。今年度中には、文化活動に取り組む町民を網羅した「自主文化事業実行委員会」を組織。会館を核に、住民の文化活動を支援していく。
[ホール席数]1086席(大ホール)/300席(小ホール)
[設計者]AAA総合設計