関 東
●新島現代ガラスアートミュージアム(東京都新島村)
〒100-04 東京都新島村(にいじまむら)字瀬戸山122
Tel. 04992-5-1840
問い合わせ先:新島村産業観光課
植松正光 Tel.04992-5-0240
96年9月1日オープン
毎年秋に開催される「新島国際ガラスアートフェスティバル」で現地制作された作品をはじめ、新島に招聘された作家たちのガラス作品を展示する美術館。海辺に建設された建物は、斜めの壁が印象的な斬新なデザイン。今後も、フェスティバル作品などが所蔵品として増えるため、増築前提の設計としている。展示室は、前面ガラスから自然光が入るようになっており、光によって変わる作品の表情を楽しむことができる。展示作品は、アメリカのガラスアートの巨匠デイリー・チフリーの作品をはじめとした所蔵作品を中心に四季に合わせて展示替えをする。新島は、ガラスの原料となるコーガ石の産地。
[展示スペース]約120m2
[設計者]橋元勝久・都市建築設計事務所
北陸・中部
●オーバード・ホール(富山市芸術文化ホール)(富山県富山市)
〒930 富山県富山市牛島町9番28号
Tel. 0764-45-5610 [担当]野入潤
96年9月22日オープン
富山駅北口に建てられた大規模ホール。商業テナントビルと一体整備された、賑わいのある立地条件をもつ。外観上は、100メートルにわたるガラスの回廊が特徴。ホールは、クラシックコンサート、オペラや演劇、国際会議など、目的に合わせて客席数を3段階に変えて使う多目的ホール。さまざまな演出が可能な移動式三面半舞台など、最先端の舞台設備を有する。オープニング事業は、11月~97年1月の「祝祭期間」にキーロフオペラ『カルメン』や歌舞伎公演などを実施。2月~3月を「市民祭期間」として、市民オペラ、市民ミュージカルなどの参加型事業を実施。友の会組織「アスネット」では、クレジットカード兼用のカードも用意。電話1本でチケットを配達する。支払いはクレジット決裁するシステムを整備。
[ホール席数]1650~2200席
[設計者]久米設計
●マインドスケープ・ミュージアム(岡崎市美術博物館)(愛知県岡崎市)
〒444 愛知県岡崎市高隆寺町峠1
Tel. 0564-28-5001 [担当]小柳英二
96年7月6日オープン
約190ヘクタールの都市公園内につくられた美術博物館。傾斜地を利用した半埋没の建物、霧の噴水のオブジェなどが配された周辺など、トータルデザインされた景観が特徴。展示室は、大きなワンフロアで、企画ごとに展示空間をつくるスタイル。館のテーマ「心を語るミュージアム」にふさわしい美術品を収集・展示。「16・5世紀」「マインドスケープ」「ワールドバロック」「東と西の出会い」の4つの基本コンセプトのもと、企画展を実施していく。オープニング特別展は、「天使と天女-天界からのメッセージ」。西洋の「天使やキューピット」と東洋の「天女や菩薩」を比較しながら展示を展開。なお、ミュージアムショップやレストランについては、市が100パーセント出資している株式会社が経営。
[展示スペース]629.6m2
[設計者]栗生総合計画事務所
近 畿
●川西市みつなかホール(兵庫県川西市)
〒666 兵庫県川西市小花2-7-2
Tel. 0727-40-1117 [担当]小林義明
96年6月8日オープン
音楽主体の多目的ホール。猪名川の清流と楽器の丸みをダブルイメージした、流線型の屋根が特徴的。ホールは、残響1・7~1・9秒と音響を重視。このほか、リハーサルや小演奏会に利用できる「文化サロン」、地域の芸術文化情報が閲覧できる「文化情報ロビー」などの施設を有する。オープニングでは、ベルリンフィル八重奏団や岩城宏之指揮の大阪フィルハーモニー交響楽団などの演奏会を実施。年末には、大フィルと市民合唱団のジョイントにより行う「第九」演奏会の関連企画として、「みつなか文化セミナー」をシリーズで開催。指揮を予定している小林研一郎などを講師に音楽談義を繰り広げる。運営は、当ホール設置と合わせてつくられた財団法人が実施。ホールを核に文化振興の基盤づくりを行う。
[ホール席数]480席
[設計者]赤松・菅野建築設計事務所
●さざんかホール(大和高田市文化会館)(奈良県大和高田市)
〒635 奈良県大和高田市本郷町6-36
Tel. 0745-53-8200 [担当]江南博仁
96年9月6日オープン
地域の芸術振興に加えて、「商都大和高田」の活性化をめざしてつくられた施設。大ホールは、舞台と客席が一体感のある多目的ホール。舞台裏から背景などを投影できる背面投影システムを導入しており、写真や影絵などを演出に使うことが可能。小ホールは、音楽主目的のシューボックス型。このほか、展示ホール、リハーサル室、ハイビジョンシアターなどを完備。自主事業については、大阪フィルハーモニー交響楽団を皮切りに、音楽、演劇、演芸など多彩なラインアップ。小ホールでは、「さざんかミュージックスポット」と題し、クラシックから筑前琵琶までさまざまなコンサートを展開。クリスマスには、オリジナル企画のヴァイキングパーティー付きの親子映画会を実施。
[ホール席数]1040席(大ホール)/238席(小ホール)
[設計者]安井建築設計事務所
●上富田文化会館(和歌山県上富田町)
〒649-21 和歌山県西牟婁郡上富田町(かみとんだちょう)朝来758-1
Tel. 0739-47-5930 [担当]木村将利
96年8月1日オープン
町の中心部につくられたホール・図書館の複合施設。ホールは多目的で、1階客席を収納することにより、平床としても使用可能。このほか、会議やピアノ発表会に利用できる小ホールやギャラリーなどを備える。柿落としは、町民サークル参加によるイベントを実施。その後、NHK交響楽団メンバーによるコンサートや、わらび座による演劇公演など、幅広い自主事業を予定。来年3月には、ホール開館に合わせて設置された文化協会の主催で、上富田町出身の作家の作品展「郷土の生んだ二人展」も開催する。また、今年度に限り町民が使用する際には使用料を半額にするなど、町民利用を広げるための工夫も実施。
[ホール席数]800席
[設計者]匠研
九州・沖縄
●大野城まどかぴあ(福岡県大野城市)
〒816 福岡県大野城市曙町2-3-1
Tel. 092-586-4000 毛利伸彦
96年7月27日オープン
2つのホール、図書館、生涯学習センター、女性センターなどの複合施設。大ホールはプロセニアム形式。舞台の一部が跳ね上がり、オープンステージにも可変する。このほか、演劇やミニコンサート向きの小ホールやリハーサル室、練習室などを完備。今年の4月からは開館プレ事業として、まどかぴあプロデュースによる芝居づくりを実施。公募により選ばれた4名のキャストとともに、竹内銃一郎の演出により『坂の上の家』を制作・上演し、好評を博した。また、ボランティア組織として「まどかぴあサポーター“ぐるぐる”」を開館前から設置。事業の表方から館に設置されている情報提供システムの情報ソフトづくりまで幅広い役割を担う。年末には、“ぐるぐる”が企画・運営する自主事業も実施予定。館長は版画家の池田満寿夫。
[ホール席数]798席(大ホール)/118席(小ホール)
[設計者]東畑建築事務所