一般社団法人 地域創造

アーツセンター情報

北海道・東北

 

●本吉町はまなす文化タウン(宮城県本吉町)
 
〒988-03 宮城県本吉郡本吉町(もとよしちょう)津谷新明戸136
Tel. 0226-42-2210 [担当]佐藤邦彦
96年6月5日オープン
町の中心部につくられた、ホール、図書館、美術館などの複合施設。光を受けてきらめく、ぎざぎざ型の屋根は“波”をイメージ。「はまなすホール」は、中規模の多目的ホールで、リハーサル室も完備。ほかに、日輝会美術協会が寄贈した142点の作品を中心に展示する「日輝会漁村美術館」や150インチのハイビジョンを有する視聴覚室などをもつ。住民に使ってもらうことを第一義に考えた結果、オープニングはあえて町民参加劇の1本に絞り、時間をかけて準備。約120名の町民がキャスト・スタッフとして半年間練習し、オリジナルの創作劇『はまなすは虹を呼ぶ』を実施、好評を博した。
 
[ホール席数]450席
[設計者]ブラックステューディオ
 
●Ohbion(雄勝町総合文化会館)(秋田県雄勝町)
 
〒019-02 秋田県雄勝郡雄勝町(おがちまち)横堀字白銀町49-1
Tel.0183-52-2112 [担当]菅原勝彦
96年6月29日オープン
近代的な外観をもつ、ホール、図書館、公民館の複合施設。ホールは、音楽主体の中規模ホール。舞台の背が、スチールとガラスの二重扉になっており、ガラス張りにして外の景色を取り入れることや、開放して外のパティオと一体的に使うことが可能。地元の太鼓グループなどの練習場となる防音サークル室、使用料無料の集会場「ふるさとホール」などもある。演歌、民謡などで構成されるオープニング事業のほか、11月には、国道108号線が通年通行となったことを祝して、地元の有志による『座・108』の公演が予定されている。
 
[ホール席数]400席
[設計者]村田弘建築設計事務所・萩津郁夫建築設計事務所設計共同企業体


関 東

 

●横浜能楽堂(横浜市)
 
〒220 横浜市西区紅葉ヶ丘27-2
Tel. 045-263-3050 [担当]新井国徳
96年6月28日オープン
みなとみらい21地区を望む掃部山公園内に建設された能楽堂。建物内に包み込むように建設された本舞台は、1875(明治8)年に東京・根岸の旧加賀藩主・前田斉泰邸に建築され、のちに東京・染井に移築された「染井能舞台」の部材をそのまま使用。鏡板(舞台正面奥の背景となる部分にある羽目板)には、通常描かれている松に加えて、前田家の祖・菅原道真にちなんだ梅が描かれている。練習・発表用として第2舞台も設置。また、展示廊では、能装束や能面などが常設展示されており、年1~2回特別展も開催される。舞台披き(ぶたいびらき)公演は、五流の宗家や芸術院会員、人間国宝が一堂に会しての華やかな公演を実施。今後も、自主公演、講座、ワークショップなどを総合的に展開し、能・狂言への理解と関心を拡げていく。
 
[客席数]486席
[設計者]大江宏建築事務所


近 畿

 

●かしはら万葉ホール(奈良県橿原市)
 
〒634 奈良県橿原市小房町11番5号
Tel. 07442-9-1300 [担当]岡本博三
96年7月1日オープン
藤原宮の近く、昔の古道沿いに建設されたホール、こども科学館、図書館などの複合文化施設。多目的ホールの「ロマントピアホール」は、残響2・1秒(空席時)と優れた音響特性を誇る。このほか、遊びながら科学が学べるこども科学館や、515平方メートルの広さをもつ展示ギャラリーなどを有する。オープニングは、岩城宏之指揮の大阪フィルハーモニーによる「七夕コンサート」。今後も、音楽を中心に幅広く事業を展開するほか、来年3月には、昨年藤原宮跡で開催されていた博覧会「ロマントピア藤原京 '95」のイベントステージに出演していた市民グループが集まり、「アンコールロマントピア藤原京フェスタ」を実施する。
 
[ホール席数]849席


中国・四国


●ART IN おおあさ「筏津芸術村」(広島県大朝町)
 
〒731-21 広島県山県郡大朝町(おおあさちょう)大字筏津(いかだづ)656番地
Tel. 0826-82-2760
96年6月23日オープン
小学校の廃校に際して、その有効利用を模索していた町や地元住民に、町在住の画家たちが提案してつくられた“芸術村”。施設は、廃校となった小学校の木造校舎をほぼそのまま利用。この町立の施設を、先述の画家を“村長”とする会員組織が使用するかたちで運営する。年会費1000円、1日毎の使用料500円で、創作活動の拠点としてアトリエを使用できる。現在、会員は約200名。地元に迷惑をかけない限り、ジャンル、地域、経験を問わず誰でも会員になれる。また、この施設を利用した洋画、日本画、陶芸の定期講座も開催。今後、会員の輪を広げることにより、より多くの講座やイベントを実施していく予定。会員の作品による展覧会や、中国山地を題材とした公募展なども検討中。
 
[施設内容]アトリエ2室
 
●野呂山芸術村(広島県川尻町)
 
〒729-26 広島県豊田郡川尻町(かわじりちょう)字板休5503-143 他1カ所
Tel. 0823-87-3310(川尻町経済課) [担当]岡田芳幸
96年6月10日オープン
瀬戸内海を望む野呂山の活性化計画の中から生み出された“芸術村”。既存の2施設を改修して、アトリエと住居を整備。そこに、芸術家が「芸術交流員」という町の非常勤職員として住み込み、創作活動を行う。現在、若手の写実画家が1人すでに入居、まもなくもう1人が入居予定。制作された作品は町に帰属し、町民に一般公開される。「芸術交流員」は、創作活動の傍ら、芸術文化に関する相談や町民への講座などを通じて、町民との交流を行っていく予定。将来的には、美術館や陶房などの関連施設も検討され、野呂山地域一帯を“芸術村”として整備していく。
 
[施設内容]アトリエ2室

 

●シンフォニア岩国(県民文化ホールいわくに)(山口県岩国市)
 
〒740 山口県岩国市三笠町1-1-1
Tel. 0827-29-1600 [担当]小川壽三
96年6月30日オープン
県の岩国総合庁舎と一体整備された文化施設。ゆるやかな屋根がいくつも連なる外観は、“調和”をイメージ。ホールは、音楽主体のコンサートホールと、昇降式舞台をもつ多目的ホールの2つ。ほかにギャラリーとして使用可能な企画展示ホールなどがある。コンサートホールは、残響1・8~2・0秒と優れた音響条件を備える。12月まで続くオープニングシリーズは、柿落としとなるNHK交響楽団コンサートをはじめ、ベルリン・フィルハーモニー・ブラス・アンサンブルやプラハ国立歌劇場『魔笛』オペラ公演など、音楽中心のラインアップ。このほか、応募のあった団体すべてが出演する県民参加公演を12月まで順次実施する。
 
[ホール席数]1205席(コンサートホール)/最大500席(多目的ホール)
[設計者]大谷幸夫+大谷研究室

カテゴリー